民事信託の活用事例

民事信託活用事例・・・お子さんが障害者の場合

こんにちは。

今日は、民事信託の活用として、具体的な事例を書きたいと思います。

事例

このようなご家族があったとします。

家族の説明
  1. 母は、自己所有の自宅と賃貸アパートの収入で生活
  2. 子供は3人いますが、そのうちの1人子Aは、障害があり、一緒に同居
  3. 子Bは責任感強いしっかり者
  4. 子Cは浪費家で借金の代理返済をしたりした経緯あり
  5. 母の将来に備えて子Bにアパート管理や子Aの面倒をまかせたい

何かいい方法がありますか?

母の財産

自宅、賃貸アパート1棟、現金

遺言を書く

母が遺言を書く方法があります。

  • 自宅をA
  • アパートをB
  • 現金で遺留分相当額をC

にそれぞれ相続させるという内容です。

この遺言でも問題はないのですが、自分が認知症になった時のことと、子Cに極力財産を渡したくないということが解決できません。

なぜなら、このままの状況だと子Aの相続のときには、Cにも権利があるからです。

信託を組む

民事信託を組んだ場合はどうなるでしょうか?

自宅とアパート、現金の一部について信託を組むこととします。

委託者=母

受託者=子B

受益者(受益権)=母

二次受益者

自宅→子A

アパート→例えば、30:70の割合で子A:子Bとするなどとできます。

信託を組んだ場合の母の生存時のメリット

まず、母が生存しているときについてです。

この場合、アパートの管理については、受託者が子Bとなることで、母は管理の手間から解放されることとなります。

また、受益権を母とすることで、家賃収入はそのまま母に入るので生活はそのままとなりますし、万が一認知症等になってもアパート経営の問題は大丈夫です。

母亡き後

母亡き後についても、自宅、アパート、現金を受託者であるBにまかせることで、自宅の売却や、管理、Aの生活費の工面等が、管理しやすくなります。

また、自宅の状況によっては、Bが売却もできるようにすることで、資産管理が容易となりますし、Aの受益権をBに移転させることもできます。

Cについては、できれば受益権は無いほうがいいのですが、やむなく設定した時は、譲渡できないようにして、Cが亡くなった時はBに受益権が移転するようにすることも可能です。

最後に

このように、民事信託は、希望する相続の形によっては、非常に有意義なツールとなります。

契約である程度は柔軟に対応できるのが、便利な制度となっています。