敷金の精算

敷金の精算について

こんにちは。

この間、CMでワンちゃん用の紙オムツを見て、びっくりしている今日この頃です。

時代は、ワンちゃんもかあー、としみじみ思いました。

では、今日は、敷金の精算について書きたいと思います。

建物賃貸借契約の性質

建物の賃貸借契約は、解きほぐすと賃貸人、賃借人がそれぞれ債権者であり、債務者という関係で成り立っています。

賃貸人の権利と義務

  • 権利(債権)・・・賃料を受け取る
  • 義務(債務)・・・物件を利用させて必要があれば修繕をする

賃借人の権利と義務

  • 権利(債権)・・・物件を利用する
  • 義務(債務)・・・賃料を支払う、契約で決めたとおりの使用をする、退去時には原状に復する

このような関係をもとにお話ししていきたいと思います。

敷金の意味

では、敷金は本来どのような意味で、預かるのでしょうか?

敷金は、本来、賃借人の義務である「賃料を支払う」ことの担保として預かります。

賃料を支払わない=債務不履行となり、その時に未払い賃料に敷金を充当するためです。

しかし、実務上では、合わせて原状回復費への充当も合わせて行うことが一般的です。

原状回復の意味

一般的に、民法598条の規定による、「借主は借用物を原状に復して・・・」という規定での、この原状に復しての意味はどのようなことを言うのでしょうか?

原状とは、入居時の状態ではないことが、まず前提となっています。

そのため、ここでいう原状とは自然損耗、通常の生活ではやむを得ないような損耗については考慮しないこととなります。

例えば、畳の表替えについて言えば、畳の日焼けは自然損耗になりますし、クロスについても、ある程度の汚れは、通常使用の範囲ですし、掃除についても、特段やらなかったため著しい汚れになったということがなければ、通常使用の範囲になります。

そのため、こういう通常損耗等については、毎月の賃料に含まれているというのが、裁判所の判断になるため、賃借人に修繕費用を請求することは原則できないこととなります。

特約の効果

では、実務上よく契約書に記載されている「室内クリーニング代は賃借人の負担とする」という特約があった場合については、どのような判断になるのでしょうか?

賃借人の過度の負担となるような特約は、無効となる可能性が高くなります。

そのため、以下の3点が重要ポイントとなってきます。

  • 必要性があり暴利的でなく客観的、合理的理由があること
  • 賃借人が特約によって通常の原状回復義務を超えた修繕費用の負担を負うことを確認していること
  • 賃借人が特約による義務負担を意思表示していること

これらの条件を満たしていれば、室内クリーニング代などの特約 は、有効となる可能性が高くなります。

最後に

敷金の精算は、入居者との最後の業務となります。

お互い気持ちよくお別れできるようにしたいものです。

特約についても、金額や本来の原状回復の概念と違うことをきっちりと契約書に明記することで、トラブルを減らすことができます。